GLOBAL GATARI

ひとりのミレニアルがグローバルキャリアやライフスタイルを綴る

日本の女の子がTDLよりもユニバを好きになった理由。ひとりのマーケター物語。

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参照元: USJ公式サイト

先日も下記NewsPicks記事で話題となっていた、USJを蘇らせた男として有名な株式会社ユー・エス・ジェイ CMO森岡毅さん。
newspicks.com

そんな森岡さんご本人が執筆された書籍「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 」を今更ながら拝読。

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マーケティングに携わる身として非常にインスパイアされただけでなく、いち大阪人 (もはや標準語化しとりますが) としてもユニバが息を吹き返し、関西への人の流れが醸成されている事をとても嬉しく思います。


本書籍の要約をするつもりは毛頭ありませんが、ネタバレになり得る点ご了承下さい。

下手なプライドほど邪魔なモノはない

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こちらは本書を読んで参考になったことの一つ。

USJスタッフは非常に高い技術を持って、映画の世界観をパーク内に生み出す事へのこだわりを持つと同時に映画に対する執着・プライドがあった様ですね。


それが来場者数の伸びに歯止めをかけていた一つの要因。

そこで、森岡さんはただの映画屋ではなくあらゆるハイクオリティなエンターテイメントを集約したテーマパーク(コンテンツのセレクトショップ)へと変貌させ、映画もその中心を担う一つに過ぎないと社内の意識改革に取り組みました。

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参照元: USJ公式サイト

マーケット調査などからコンテンツの裾野を広げた方が、客層も幅ができて来場者数が増える。


これは一見簡単な話に思えますが、実際一度出来上がったプライドや思考をガラッと変える事は相当な力が必要でしょう。



森岡さんがこの方針を打ち立ててからも社内には否定的な声もあったという事なので、そういったものはアクション + 結果で徐々にマインドセットを変えていくしかないのでしょうね。

リアプライの考えは素晴らしい

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参照元: USJ公式サイト


次に、マーケターとして大いに見習いたいことが"リアプライ"の思考。


リアプライとは、既にあるアイディアあるいは有形の資産 (設備や技術など) をただ転用するだけでなく、一工夫加える事で新たな価値を生み出すこと。


本著書のタイトルにもなっている、"ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド"が後ろ向きに走ったこともこのリアプライによるもの。


既に大人気となっている同アトラクションの後ろ向きライド。

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これを後ろ向きに走らせるというアイディアは一見シンプルですが、いざ自分がUSJのマーケティングチームにいたら果たして思いつけるでしょうか。


これもまた、考え事をしながらパーク内の柱にぶつかって歯が欠けるほど極限までアイディアを捻り出す忍耐力がある森岡さんだからこそ、生み出せたものでしょう。



そして、もう一つ森岡さんのすごさを感じるのが、設計上考慮されていない後ろ向きライドという誰もが"出来ない"とまず考えることを論理的な検証無しに鵜呑みにせず、実現に向けて多くのメンバーを巻き込んで行ったという点。


蓋を開けてみると実は後ろ向きライドも安全上全く問題がなかったものの、当初は技術サイドが論外だと言い放ったアイディアを実現まで実行しきる力は見習いたいです。

外部環境の影響を跳ね返す企画力

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マーケターのみならず多くのビジネスマン/ウーマンがしばしば業績の伸び悩みの言い訳にするのが外部環境の変化


最近だと、イギリスのEU脱退を問う国民投票が世界経済に大きな衝撃をもたらしたBrexit問題。


あるいは天災による資源価格の高騰や紛争による国際マーケットの不安定化などアンコントローラブルな外部環境変化はしばしば事業に大きな影響を与えます。


ここでも見習うべき森岡さんの素晴らしいマインドセットがあります。



2011年度、USJは開業10周年を迎えましたが東日本大地震以降、客足がパッタリと途絶えてしまったのです。


関西でも震災による自粛ムードが広がり、人々はパークへ行くことに罪悪感を感じてしまっていました。

そこで、森岡さんは当時大阪府知事であった橋本さんとタッグを組み、関西の子供を無料でパークに招待する『スマイル・キッズ・フリー』を実施します。

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参照元: USJ公式サイト


その結果、キッズフリー対象の子供を連れた家族が多数来場し、それ以降キャンペーン対象者以外の来客も増えていったそうです。


外部環境が変化するならば、自らも考え方を変え柔軟にアクションを取る。

恐らく多くの日本人にとってこれこそが最も困難な事ではないでしょうか?

最後に

まずユニバがここまで業績を回復させたのは、森岡さんだけの功績ではありません。彼と共に働いたチーム、そしてさらには裏側にはコンサルティング会社によるサポートもありました。

ただそれでもチームを動かし、アクションを取ってきた森岡さんはやはり素晴らしい人物。


著書の中では、ここでは説明しきれていない、大変参考になることが詰まっているので皆さんにもぜひおすすめします!